マスツーリングについての考察

All Photo by Come on HIGH VOLTAGE RIDER'S /Team K-West

 
ボクはツーリングはソロが基本だと思っています。
とはいえ、気のあった仲間同士で走る愉しさもまた格別です。
実に少ないボクの経験値で云々するのもナマイキですが、
マスツーリングにおけるT-Shota的考察なんぞを書いてみました。参考/目安となれば幸いです。
宮崎駿『風の谷のナウシカ』に「我々は個にして全なのだよ」と王蟲がナウシカに語るシーンがあります。
何度読み返しても「この台詞、マスツーリングのことだよなぁ」と思ってしまうのです。
註:三銃士の「一人は全員のために。全員は一人のために」というところでしょうか?
 
マスツーリングの基本は『千鳥走行』にあるとボクは考えます。
もちろん道路状況のいかんでは縦列走行になることもアリで、
林道(狭い道)に入ってまで頑固に千鳥を遵守する必要はありませんし、
カーブが連続したり前方に障害物があるような場合では、却って千鳥が危険なこともあります。
そういうトコロでは臨機応変に対応しなければなりません。
註:いろいろな局面で臨機応変(なかなか難しけれど)に対応できるかどうかが、ビギナーとベテランの境界かもしれない。
 

千鳥走行の利点

●後続からの視野がよい
●左右に動けるスペースが確保できる
●信号待ちのとき、先頭から一番後ろまでの隊列の長さを短くできる(縦列クルマ2台分のスペースに4台可能)

蛇足説明

●頭(Top)の役割は、先導/ペース配分/危険予告にあります。ペースの目安は制限速度プラス10km/hがよいとされています。頭(Top)がイケイケ先行すると後続のペースは増し、ケツ持ち( Botom)にいたっては赤キップ速度になってしまいます。
●一般道は危険がイッパイです。歩道/側道からのクルマ・ヒト・自転車の飛び出しや、車道にまではみだす捨看板/自転車のハンドル/バーゲンセールなどの旗……。そこでビギナーはセンターライン寄りでベテランに挟まれたポジションがよいでしょう。図でいうならNo.4。ベテランのラインを読むことができますし、ペースを作ってもらうことで負担が軽減されます。総体的にいうとビギナーの前を走る先導者(No.2)がビギナーのペースに合わせ、そのペースに頭(Top)が合わせることで全体のペースが出来上がります。
●ケツ持ち(Botom)の役割はメンバーの状態を把握することにあります。疲労していたりペースに遅れている者の有無を確認し、休息をとることをリーダーに進言したりアクシデントが起きたとき対応できる人がこのポジションに望ましいでしょう。頭(Top)同様、ルートを把握していることも必要です。

クルマに割り込まれたとき

道を譲ってさっさと先に行ってもらいましょう。けっしてそのクルマを煽ったり、すり抜けをしてはいけません。マスツーリングのときすり抜けをするのは極めて危険ですし、ドライバーからの印象を悪くし、ひいてはバイク乗り全体の印象を悪くすることにつながります。

急ブレーキは御法度です

ポンピング・ブレーキや手で合図して、後続者に制動予告/危険予告のできる走りがマスでは要求されます。そのために重要になるのが『車間距離』です。

車間距離について

車間距離はそのときの速度で変わります。目安として、先行バイクが急ブレーキをしたり転倒してもなお回避できる距離/ポジションが適正な車間距離ということになるでしょうか。千鳥編隊を組み適正な車間距離で整然と走る。マスツーリングでの正しい姿だと思います。

渋滞のとき

渋滞のとき、クルマの横について停止するのはマスに限らず危険です。必ずクルマの後ろについて大人しくしていましょう。
註:ドライバーに存在をアピールできるポジションにいることがバイク走行では重要。ソロのときのボクは、信号停止時ではクルマの前方にかまわず出ちゃいます。ただし信号の変わり目は危険が伴いますので、ソロだろうがマスであろうが薦めません。
●右折のときは千鳥のまま本線で停止。対向車が途切れるのを待ってそのときの先頭バイクが道中央で停止し、クルマに合図して停まってもらい後続バイクを速やかに右折させるのがよいでしょう。道を譲ってくれたクルマに会釈/お礼するのを忘れずに。
註:4、5台のマスならセンターライン寄りに縦列停止できるでしょうが、大所帯となったときはどうかと思います。大所帯のときはクルマと同じ感覚になって走る必要が生じるのではないでしょうか?
譲ってくれたクルマの陰からバイクが突っ込んでくることがあります。くれぐれも安全確認を忘れずに。

分断したとき

交差点などで信号にかかり隊列が分断することがあります。4、5台ならば路側帯で後続を待つこともできますが、大所帯ではその行為が危険なことだったり渋滞の原因になりかねません。そこで数カ所の休憩場所@集合場所をあらかじめ決めておくことがマスツーリングでは重要です。また遅れた後続隊からしても、次ぎのポイントで合流できることがわかっていると安心感が生まれ、焦ることもなく無理のないペースで走行することができます。とはいえ、適当なスペースが確保できるのであれば、先行隊はもちろん後続隊を待ってあげるべきでしょう。大事なのは、分断したときどうするかを前もって決めておき、全員がそのことを承知しておくことです。

無理をしない

何ごとにおいても無理は禁物です。ソロで走る時の7割り。ビギナーがいるときは5割り程度で走る感覚でしょうか? これはあくまでもボク的感覚ですが……。休憩時間は1時間毎にとるように心掛けています。そのことで精神/筋肉のストレスが解消され、安全走行につながっていると考えます。一気に走りたいと思うこともありますが、それがマスツーリングなんだと割り切っています。

 

 

細かいことを挙げていけば、もっと多くの『マスツーリングにおける注意点』があるような気もしますが、道路は生き物であり状況によって様々な顔を見せます。ですから上に色々と記述をしましたが、じつは『こうであらねばならない』といった型はないと思ってもいます。がしかし、マスツーリングにおいて守らなければならないことはあります。それは個々が全員の安全を考えたうえでの、ポジション/速度/ペースで走ることです。その判断は定型的にあるものではなく、その時々の気分や状況によって変化します。そのとき出来る『型』こそ、そのグループ(チーム)の走りの顔なのだろうと思います。できるなら、良い顔で走りたいものです。

 

 
 

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